なまけもの、旅に出る

旅の情報や学んできたことを伝えていけたらいいなと思います。

親から金を盗まれ、ひとり旅

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9年間の貯金
私は小学1年生から中学3年生までお
金を貯めていた。お小遣いやお年玉などを使わずにとっておいた。通帳は親に無くさないように預けていた。定期的に「いくら貯まった?」と聞いてお金を貯まっていく通帳を見るのが楽しみだった。

ある日父に通帳見せて?と尋ねると「ごめん無い、見つけたら言うね。」と言われ、それから私は毎月通帳が見つかったかを尋ねるようになった。しかし父は「無い」の一点張りで尋ねる度に父は機嫌が悪くなった。

数ヶ月が経ったある日、母が私を呼んだ。偶然掃除中に私の通帳を見つけたという。私はワクワクしていた。なにせ約9年間貯めた貯金は推定でも8万近くはあるからだ。通帳を開くとなんと預金残高は1万円しかなかったのだ‼︎

父にこの事を尋ねても「俺は使って無い」の一点張り、9年間貯金をしていたが欲しい物がなかったわけではない。貯金は9年間の我慢の結晶だった。私はショックよりも怒りを感じた。

私は吹っ切れてしまった。そしてどうせお金が無くなるなら貯めずに使い切ってしまおうと思うようになった。
私は残りの貯金と高校入学祝いで貰ったお金を使い果たすつもりで沖縄に豪遊ひとり旅に出た。

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お兄さんとの出会い
毎食2000円ほどの食事を食べ歩きしながら旅を続けた。
私は路上でアートを描いて売っているアーティストに出会った、これが人生を変えるきっかけになった。

このアーティストさんは兎に角凄い人だった!大卒で内定を得たものの、それを蹴ってコネが無い、英語も話せないのに貯金20万を持ってカナダに行ってしまう。お金がなくなるとすれ違った人にHelloと話しかけて友達を作りそのつてで日本料理店でアルバイトをして生活するようになる。

そうして3年経つとインド、エジプトと色んな国を飛び回っていた!
親から電話が来る度「今インドいるよ!…今エジプト」と国が変わっていくのだとか…。
そして今ではカナダでアパートを経営して年収1000万、3ヶ国語を話せるバイリンガル


このアーティストのお兄さんからの沢山の言葉を頂いた。

「若いうちこそ色んな事に挑戦しなさい、若いと例え失敗しても取り返しがつく」

お兄さんは今まで色んな経験をしている気がした。面白い失敗談が聞けないかなと思って「今まで失敗したことはありますか?」と聞いてみた。

すると思いもよらない返事が来た。


「何もやらない事が失敗だよ、
俺はエジプトにいた時肩にナイフを刺されたり、インドで腸チフスにかかったことがあった。
生きてさえいればいい、生きていればそれは失敗じゃ無いんだよ。例えうまくいかなくてもそれは経験になるんだ」私はこの言葉に衝撃受けた。宿に戻るとすぐに聞いた言葉を一字一句メモした。
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変化
沖縄で学んできた「何もやらなければ失敗」「生きていれば失敗じゃない」は私の座右の銘になった。やるかやらないかを悩んでいたものは「悩んだらやる!」に変わり、勇気のいることもまず「失敗したら死ぬか」を考え、死なないなら実行に移した。

高校を卒業しての春休みに初めてヒッチハイクをした。まずしたことは「ヒッチハイク 事件 危ない」と検索。何1つ事件の記事がなく死ぬことはないと分かり、その2日後にはヒッチハイクを決行した。危ないこともなく無事に成功した。

私もやれば出来るんだとやれることが増えて嬉しかった。自己評価が上がりこれからも色んな事が出来るような気がした。

やりたいけど何もやらない自分から、金を盗られたことをきっかけに、色んなことに挑戦していく自分に生まれ変わった。